物理破壊が一番安心できる?パソコンやHDDのデータ消去について解説!

公開日:2022/10/15   最終更新日:2022/09/20


パソコンのハードディスクにはさまざまな情報が詰まっており、中には大事な個人情報も含まれています。パソコンを処分する際に、ハードディスクを破壊して情報漏洩を防ごうとする企業は少なくありませんが、自社で行うのは非常に危険です。そこで今回は、物理破壊を中心としたパソコンやHDDのデータ消去について解説します。

物理破壊によるデータ消去とは

パソコンの記憶媒体である、ハードディスクの部分を割ったり穴を開けたりして物理的に破壊することを指しています。ハードディスクは物理的に破壊されると、データも同時に破壊されるため、読み取れなくなるのです。

とくに企業の使用しているパソコンには、顧客情報や機密情報といった流出すると一大事になる情報が保存されています。したがって処分する前には完全にデータを消さなければなりません。そこで、より確実にデータを処分できるハードディスクの物理破壊が実施されるのです。

低コストで行えるのが魅力

物理破壊によるデータ消去を選択する企業も多いです。その理由のひとつに、価格があります。比較的低コストで大量のハードディスクを処分できるため、少しでもコストを掛けたくない、と考えている方におすすめです。

コストの目安は、1台あたり1,000円から2,000円であり、すでにハードディスクが取り外してあるものについては若干安く対応してもらえることもあります。また、パソコンなどにある程度の知識がある方だと、自分でパソコンを分解しハードディスクを取り出して、ハードディスク部分を処分するようなケースも珍しくありません。

基本は専用装置で破壊する

専門業者に物理破壊を依頼する際は、クラッシャーと呼ばれる専用の破壊装置を用いてハードディスク部分を破壊します。クラッシャー自体は持ち運びできるため、業者に持ち込むだけではなく、あなたの指定する場所で作業してもらうことも可能です。ただし、出張を依頼する際は、出張費がかかる恐れがあるので事前に確認しましょう。

ほかのデータ消去法との違い

ハードディスクのデータ消去には、物理破壊以外にもソフトウェアによる消去と磁気破壊があります。

ソフトウェアによる消去との違い

ソフトウェアによる消去には、データ消去専用のソフトウェアが必要です。しかしパソコン自体を分解する必要がないため、パソコンに関する知識が深くなくても利用できるというメリットがあります。

一方で物理破壊とは異なり、パソコンや記憶媒体自体が故障していると、データ消去ができない可能性も。

また、基本的にはデータの上書きを行うことになるため、パソコンなどの容量にもよりますが、時間がかかるのもデメリットのひとつです。しかし、物理破壊は破壊装置で一瞬のうちにデータ消去が行われます。データ消去法は時間に大きな違いがあるのです。

磁気破壊との違い

磁気破壊は磁気装置と呼ばれるせん妄装置を用い、ハードディスクに強い磁気を与えることで保存されている磁気データを破壊する方法です。ハードディスクを取り出すため、物理破壊と同様に、パソコンを分解する必要があります。一方でパソコンやハードディスク自体が故障していても作業が可能であり、大量のハードディスクを処分するようなシチュエーションに向いているでしょう。しかし、物理破壊とは異なり、SSDやフラッシュメモリなど磁気データで保存されていないデータには使えません。つまりデータ消去できるものが限られているのが磁気破壊なのです。

物理破壊のリスクやデメリット

物理破壊は比較的シンプルな考え方であるため安易に選んでしまいがちですが、リスクおよびデメリットもあります。ここでは物理破壊の問題点を紹介するので、ぜひじっくり読んでみてください。

再利用できない

ハードディスク部分を破壊するため、ハードディスクとして再利用できません。磁気破壊の同様に再利用できませんが、ソフトウェア消去の場合はデータが上書きされるだけなので再利用自体は可能です。電子機器の返却や売却する予定がある場合は、物理破壊は選択しないでください。

怪我する恐れあり

業者にお願いする場合はこちらのリスクはありませんが、自身で破壊しようとした場合は要注意です。物理破壊する際にハンマーなどを用いる方も多いですが、手元が狂って手を怪我するケースも少なくありません。自分ですればかかるコストはゼロですが、大きな問題に発展する恐れもあるため、業者にお任せしてください。

細かなゴミが大量に散乱する

物理破壊を行う際は、周囲に細かいゴミが大量に散乱します。それらのゴミをどうするかについては業者側と事前に相談しましょう。できれば業者に引き取ってもらえるのが一番ですが、引取費用がかかるケースもあり、それらも含めて見積もりを出してもらう必要があります。

まとめ

物理破壊はハードディスクを確実に破壊するため、情報漏洩に対して強い効果を発揮してくれます。しかし、自分で行うのは怪我をするなどのリスクも伴うのでおすすめはできません。業者に依頼した場合はコストが掛かり、ゴミなどの処分費用も掛かる恐れがあるので要注意です。ソフトウェアによるデータ消去や磁気消去との違いも明らかにしたので、そちらも参考にしてください。

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