データ消去証明書の作業内容ごとの具体的な記載内容とは?
パソコンを処分する際、データをどうしようか迷う方も多いでしょう。「データの消去を依頼したけれど、本当にこれで消せたのか」「データの流出はしないだろうか」などと心配になるのではないでしょうか?そんな時は、信頼のおけるデータ消去証明書の発行をおすすめします。本記事では、そんなデータ消去証明書について詳しく解説します。
そもそもデータ消去証明書とは?
データ消去証明書は、その名の通り、データを完全に消去した際に発行される証明書になります。過去に簡易的なデータ消去しか行われていないまま、パソコンが他の人に渡り、データ復元ソフトでデータが復元できてしまい、パソコン内にあった情報が流出してしまった事件がありました。
そのパソコンには流出してはいけない、企業データや個人データが含まれており、とても大きな事件となってしまいました。その事件を受け、データ消去の際には必要時、データ証明書が発行されるようになりました。企業で使用された業務用のパソコンや個人情報が詰まったパソコンはデータ消去証明書が発行される信頼のおける消去会社に依頼するのがよいでしょう。
データ消去証明書を発行するべき理由
データを完全に消去しているのであればデータ消去証明書は不要な気がしてしまいますが、データ消去証明書を発行するべき理由は何があるのでしょうか?データ消去が不充分な場合と合わせて、必要な理由を見ていきましょう。
■データ消去が充分であることを証明できる
データ消去は簡易的に行うことができます。しかし、それでは完璧にデータの消去ができたとは云えず、復元することも可能になってしまいます。データを復元されてしまうと、パソコン内にある個人情報が抜き取られてしまう場合や、保存してある顧客データなど自分以外にも被害が出てしまいます。抜き取られた個人情報は、クレジットカードなどの不正使用に利用されたり、悪用されたりしてしまうかもしれません。
また、自分以外のデータが抜き取られると、取引先の企業に迷惑をかけてしまったり、会社の信用を落としてしまったりする可能性も否めません。近年はとくに個人情報の取り扱いに慎重になっているので、情報の流出は必ず避けたいところです。そのため、「復元できないようしっかりデータを消去した」という証明が必要になります。
■会社の信頼につながる
会社の信頼を保つという意味でも、データ消去証明書は必要です。たとえば、ある大事なデータが流出したとします。その場合に、どこから流出したのか、さまざまな検証や、確認が必要になります。データ消去証明書があると、そこからデータが流出したのではないという証明になります。反対に、データ消去証明書がないと疑われることになってしまうので、自分や会社を守るためにもデータ消去証明書を発行しておくのは大切だといえます。
■万一の場合、データ消去を請け負った会社の責任になる
データ消去証明書があることで、データ消去を請け負う会社の責任感も違ってきます。データ消去証明書を発行するということは、データを完全に消去した証明になるので、万が一何かあった場合は、データ消去証明書を発行した会社に責任がいきます。その点からして適当なことはできないので、データ消去を請け負う会社は必然的に万全な体制で対応してくれることになります。
データ消去証明書の作業内容ごとの具体的な記載内容
データ消去証明書を発行すると、消去した内容の記載がされます。データ消去証明書の記載内容は、消去を行った会社により異なります。ここではデータ消去証明書によく記載される項目について見ていきましょう。
■データ消去の実施日
データ消去が実施された日時が記載されます。数日かかる場合は開始日と終了日が記載される場合もあります。
■データ消去する対象製品の詳細
データ消去の対象となる製品の情報が記載されます。メーカー名、型番、製造番号、ドライブ情報など、対象となる製品の詳細が記載されています。
■データ消去の方法
データの消去方法が記載されます。完全消去や、上書き消去など、消去方法の記載があります。データ消去の際に使用されたソフト名やデータ消去の方式が記載される場合もあります。
■データ消去の結果
消去結果が記載されます。記載されていない証明書もありますが、記載がなくても消去証明書なので心配することはありません。
■証明書発行シリアルナンバー
消去を行った会社により、証明書発行シリアルナンバーがある場合もあります。何かあった際に問い合わせがしやすくなるので安心です。
データ消去はパソコンを処分する場合や、譲渡する場合に必ず行いましょう。その際、必ずデータ消去証明書を発行することをおすすめします。データ消去証明書は、データ消去依頼をする際に証明書発行依頼もしておくことで、発行の対応をしてくれます。会社の信頼や自分を守るためにもデータ消去は完全に行うことが重要です。