HDDとSSDのデータ消去方法の違いについて詳しく解説!

公開日:2022/04/01   最終更新日:2022/05/09

HDDSSDは大量にデータを保存できる便利なデバイスです。その反面、大切なデータが保管されもものであるにも関わらず、データ消去の重要性は見過ごされがちです。この記事では「なぜデータ消去が必要なの?」「データ消去と初期化の違いって何?」「最近よく聞くSSDHDDでは何が違うの?」といった疑問を解決します。

HDDSSDの処分前にデータ消去を行うべき理由

HDDSSDの処分前にデータ消去を行うべき理由として、主に次の3つが挙げられます。

■個人情報や機密情報が流出するリスクがある

HDDSSDにはさまざまな情報が保存されています。たとえば、個人であれば氏名や住所、クレジットカードの登録情報、パスワードなどの個人情報が挙げられます。企業であれば、従業員の個人情報や顧客情報、技術情報、財務情報、経営情報といった企業内部の機密情報が該当するでしょう。

デバイスの譲渡・廃棄の際やリース返却の際のセキュリティ管理が甘いと、こうした重要な情報が外部に流出するリスクがあります。

■第三者によりデータが悪用されるリスクがある

個人情報や機密情報が流出すれば、悪意ある第三者によって利用されるリスクがあります。個人であれば、名前や住所が不特定多数の人間に知られて、勝手に会員サイトの登録に使われること可能性があるでしょう。また、銀行口座やクレジット情報が流出すれば、通販サイトで不正利用されるおそれがあります。

企業であれば、ライバル企業に情報漏洩(ろうえい)したり、会社で保有する膨大な個人情報が失われて、社会的信頼が大幅に失われたりするリスクが高まります。このようなリスクを未然に防ぐためにも、HDDSSDを処分する前にデータ消去を行うことが大切です。

■データ消去は個人責任になる

データ消去はあくまでもユーザーの責任になります。万が一、データを盗みとられたとしても、PCショップやメーカー、中古買い取り店などでは保証してくれません。パソコンリサイクル法に沿って処分する場合でも、メーカーがデータ消去を行うことはありません。HDDSSDを廃棄・譲渡する場合は、自らの責任でデータを消去しておくことが大切です。

データ消去と初期化は何が違う?

「データ消去」と「初期化」の違いは、データの復旧の可否にあります。「データ消去」はデータ復旧ができなくなるまでデバイス内のデータを完全に消去すること、もしくは物理的に破壊し、データが復旧できなくすることをいいます。一方、「初期化」はメーカーが製造時に定めた方法によって、デバイス内にOSのみ、もしくはOS・データが何も入っていない状態にすることをいいます。

初期化をすると、デバイス内のデータを閲覧できなくなるため、完全に削除されたものと思ってしまいがちです。しかし、実際には「削除済み」の状態でメモリにデータが残っており、復旧ソフトを使ったり、専門家に依頼したりすれば、初期化されたデバイスからデータを復元できます。

つまり、初期化ではデータを完全に消去しきれていないといえるのです。第三者に個人情報や機密情報を盗まれないためにも、両者の違いをきちんと理解することが大切です。

HDDSSDのデータ消去方法の違い

では、HDDSSDのデータを消去したい場合、どのような方法を選択すればよいのでしょうか。あまり知られていませんが、実はHDDSSDではデータ消去の方法が異なります。完全にデータを消去するためには、HDDとSSDの性質の違いを理解し、それに応じたデータ消去の方法を選択することが大切です。

ここでは、代表的な3つのデータ消去方法(磁気消去法・物理破壊・ソフトウェアによるデータ上書き)を紹介しながら、HDDSSDのデータ消去方法の違いについて解説します。

■磁気消去法

磁気消去法とは、強力な磁気を照射して、メモリディスクについている磁場を消し、データを消去する方法です。HDDは磁気消去が可能ですが、SSDは磁気消去ではデータを消去できません。これは、両者の記憶媒体の種類の違いによるものです。

HDD(Hard Disk Drive)は磁気ディスクを通じてデータの読み書きをするため、強い磁気を当てればデータを破壊することが可能です。一方、SSDSolid State Drive)は内蔵しているメモリチップにデータの読み書きをするため、HDDのように磁気を当ててもデータを破壊できません。

■物理破壊

物理破壊とは、記憶媒体を破壊装置で物理的に破壊し、データを復元できなくする方法を指します。HDDSSDともに物理破壊は可能です。ただし、SSDの記憶媒体であるメモリチップは微細なパーツであるため、HDDに使われるものよりも、より細かく砕くための特殊な破壊装置(クラッシャー)が必要です。

今後、メモリチップのさらなる微細化が進めば、完全に破壊するのが難しくなる可能性もあります。メモリチップが壊れずに残っていれば、ほかのパーツを置き換えて、データを復元されてしまうおそれがあるので、注意が必要です。

■ソフトウェアによるデータ上書き

データ上書きとは、消したい情報に1や0、乱数文字などを上書きしてデータを消去する方法を指します。HDDSSDともにデータの上書きは可能です。HDDの場合は、消去したいデータに、直接別のデータを上書きする作業を複数回繰り返せば、もとのデータがほぼ消え、復元が難しくなります。一方、SSDHDDとは異なり、消去したいデータに直接データを上書きできません。

SSDには、データの紛失などを防ぐことを目的とした「ウェアレベリング」という機能があり、PCにすべてのデータに上書きをするように指示を出しても、実際には書き込まないケースもあります。データを完全に消去するためには「ウェアレベリング」機能を解除した上で、SSDに標準的に付与されている「Secure Erase」機能などを使ってデータを削除する必要があります。

 

ここまで、HDDSSDのデータ消去方法の違いについて見てきました。データ消去は一人で行うことも可能ですが、専門家でも完全にデータを消去するのは大変といわれるほど、難しい分野でもあります。データ管理の重要性が増す昨今、より確実にデータを消去するためにも専門業者への依頼も含めて検討してみてはいかがでしょうか。

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